人気ブログランキング | 話題のタグを見る

くろほの日記

kurohono.exblog.jp
ブログトップ
2011年 08月 13日

『デビルサバイバー2』をやっていました・その3

【5.もう少しなところ】
a.ストーリー
前作の影響が強すぎる。悪い言い方をすれば、パクリです。
基本的な流れがそのまますぎて困る。

「日常の崩壊→悪魔の出現と自衛→超常の存在発覚→倒す?利用する?→共感する仲間と新しい(または元の)世界へ」

うん、そのまんま。展開が長くなっただけです。
もっと言えば、薄まっちゃっただけかも。

一番やってしまった部分が、おそらく舞台を日本全土にしてしまったこと。ターミナルで、あちこち瞬間移動しまくる主人公たち。
サバイバルをしている感覚が乏しくなり、前作において強力な雰囲気づくりとなっていた「現実の延長感」「閉塞感」がない。
結果、物凄いファンタジーとなりました。『デビサバ』は、悪魔というファンタジーの産物と現実との折衷具合が、大切なはずなのに。

でもこの辺りの言及は、まだ控えます。全部のエンディングを見たわけではないので。

b.死に顔動画
重要ツールであるはずの「死に顔動画」がかなりイマイチ。
というより、存在を忘れられがち。

大体、平均1日1回程度しか配信されないのだ。
プレイした方ならわかると思いますが、これはかなりぞんざいな扱いです。
最初はこの「死に顔動画」が、ストーリーの肝のようにも思えたのに。

また配信されたら配信されたで、映像表現がしょっぱすぎる。良かったのはプロローグの地下鉄だけ。
DSとは言え、もう少し1枚絵を入れるとか……悪魔にポカッとやられて、血がチョロッと出るだけでは恐怖感も何もない。
そういう意味では、想像を刺激する前作の余命表示の方が表現方法として正しい。

c.使いまわし多数
ネットをうろついたら、随分と叩かれていますね。
確かに東京の画像はそのまま。一般人の画像もそのまま。悪魔の画像もそのまま。SEもそのまま。
流用と言って、一向に差し支えない。

しかし個人的にそこまで気にはなりませんでした。元から嫌いなものではなかったですし。
が。さすがに善人&気弱そうな警官が、前作の目が血走った立ち絵で出てきたときは「オイ」と思いました。

d.選択肢の数とメッセージスキップ
これから2周目に入ろうというところで、ちょっと萎えている理由がこれ。
スキップがあるのはいいのですが……いや、大変でしょう。
前作の容量でも疲れましたので、今作は言うに及ばず。

そもそも何故LR同時押しなのか。両手を使うのは面倒だ!
セレクトボタンとかではダメなのでしょうか。

いや、もうスキップだけで快適さを求めるのは無理でしょう。
そもそも文章量に対して選択肢が多すぎるのだ。あと効果や演出も多い、バトル前は特に。
つまり、スキップをしても止まる止まる。

というわけで、このストーリーの長さなら、いっそイベント完全カット機能が欲しかった。
イメージとしてはVP2。イベント開始時に、カットするか否かを選択できるような。
選択肢の出ている画面だけ繋ぎ合わせ、選択肢を選んでいくだけ。勿論、好感度の上下は起こる。

加えて未読/既読機能があれば、完璧。
選んだ選択肢の後の文章が未読であれば、表示される。既読であれば飛ばされる。素晴らしい!
縁システム搭載により、いよいよギャルゲのようになったのだから、もうこうしちゃって下さい。

e.セプテントリオン
『ぼくらの』のデザインは嫌いではなかったのだけど……鬼頭さん、手抜きました?
うん、全体的にあんまり。「振るわない」の意味ではなく、「ひどい」の意味。

最初に存在が明かされた木曜日のアリオト以外は、かなり適当な気がする。正直カッコ良くない。
さらに前作のベルシリーズのようなファンタジー要素が一切ないのも問題で、全体の雰囲気から浮いてしまっている。
やっぱり鬼頭さんの画風は近未来SFでこそ、生きるのかもしれません。

もしくはセプテントリオンという存在の設定自体が甘いのか。
鬼頭氏の絵は「異世界からの来訪者」とも言うべきディティールなのですが、その異世界の説明が適当。
前作主人公とベルのような因縁があるわけでもなく、ただ初めから居た偉い存在と送り込まれた物体でしかない。

憂う者ルートでもう少し補足されるのでしょうか。

あと世界を崩壊に導くという設定の割に、サイズが小さいのも問題。
水曜木曜くらいは当たり前でいい気がします。というより、土曜は本当に無い。
日曜なんかは「最初だからこのサイズかー」で許せましたが、終盤でそれか。

f.悪魔全書
前述のように便利すぎます。勿論、良い点でもある。が!
この便利すぎる設定が、「公式サイトを極力見ないで買った」「説明書も読まずに始めた」僕に大いなる誤解を生んだのです。

以下、誤解の内容。
理由はともかく、僕が「そういうものだ」と思い込んでいたのは事実です。
前述の通り、4日目(ストーリーの半分)くらいまで。

登録された悪魔をマッカで呼び出すことができる。
登録された悪魔は入手した時点(デビオクで買った時点、合体させた時点)で“のみ”、登録される。
同じ悪魔で違うステータスやスキルを持っているものは、どちらか選択して登録できる。

問題は2行目ですよ。
まさか。まさか、まさか、まさか。
成長した悪魔を、「成長した状態のまま」登録できるとは思っていなかったのです。

悪魔は成長すると、ステータスに補正値が付きます。いくら高レベルの悪魔でも補正のない奴はイマイチです。
だからデビオク(悪魔を買えるオークション)で短絡的に入手したものより、育てたもの同士を合体させた方が圧倒的に強いのです。

悪魔全書がなかった前作で言えば、高レベルかつ高補正の仲魔が欲しければ、育ててから合体させるしかありませんでした。
それどころか、あのスキルを継承させたいから~と考え始めれば、膨大な量の樹形図が頭を駆け巡ることになりました。
でもまぁそれが楽しかったんですよね。御霊という抜け道はあったにせよ。

しかし、今回は高い補正値や有用なスキルを持ったものを永久保存しておけます。
そしてそれは消えることはなく、金さえあればいくらでも呼び出せます。
おい、楽すぎるだろう。しかし、その圧倒的なお手軽感に勝てるわけもなく、僕も利用を始めてしまいました。

そんなわけで、僕の低レベル悪魔集団は全然成長してない状態で、登録されているのです。
何故なら、成長してからの登録に意味があるとは思ってなかったから。成長させても初期状態で登録されると思っていたから。

本当に、まさかでした。一方的な勘違いだったにしても。
初期状態での登録としても、有用スキルの保存はできるじゃないですか。それだけで革命的に楽ですよ。
だからこそ、「成長後の登録が可能なんていう楽すぎる条件があるわけはない」と思ってしまったのです。おそらくは。

初心者の救済措置と考えられなくもないのですが、無限にフリーバトルができる以上そこまで優遇しなくても、といった感じでした。
しかしこれまた前述のように、理不尽であろうと思われる隠しボスなどに挑む時には非常に良いと思います。
ルーティンワークの縮小という意味で。

というわけで、悪魔全書は2周目以降で良かったんじゃないでしょうか。
「ただ見るだけ」(余談だが、悪魔の説明書きは物凄く好き)だった1周目から、「おい、呼び出せるぞ!?」の2周目とかね。

あ。
でも振り返るに先の縛り条件では、悪魔全書アリでギリギリでした。
個人的には適度に距離を置いて楽しめた設定ですが、この部分に関してヌルいと感じる古参プレイヤーも多い気がします。

g.アドオン
良かったところでも挙げましたが、こちらでも。
ただ一点、ストック数が少ない。「また出ちゃった!」とリセットすることもしばしば。

しかし理由としては、僕の縛りプレイにあったと思います。つまり、
「全員倒す=DESTRUCTIONが発生しやすい=アドオンが出やすい」「フリーバトル制限=マッカが少ない=合体の機会が少ない」
という状況になります。

すると、必然的に余るのです。
無限に持てる必要はないですが、せめて10個とか?
あとクリア後の引き継ぎ項目にも入れて欲しかったですね。

h.音楽
イトケン氏だから期待したのですが……まぁこんなものか?
取り立てて好きなものはなかったです。
あ、主題歌のイントロ部分だけかな。エンディングで流れた時は良かった。しかし歌自体は、前作以上にヘッポコ。

i.カヲル君?
おい、憂う者。
いや、予想の範疇でしたけれど。見た目といい、雰囲気といい。

でもさ、直球過ぎると思うんだ。

j.その他演出面
これまで書いたものは、ある程度仕方ないと思うのです。
不満点というよりは、「もっと上を」という視点で書きました。だから楽しく書きましたし、言うほど不快でもないのです。
が、以下の内容だけは結構許せない感じ。

〇ネタバレ事前情報ありすぎ
極力見ないようにしていた公式サイト。クリア後に見てビックリ。
何でセプテントリオンがそんなに出ているんだ?? その数、全8体中6体。

これはドラクエ3で言ったら、取説にバラモスの外見と特徴が出ているようなものです。
ダメだろう。ドキドキや興奮が半減すること請け合い。

でももっとダメなのはOP映像。ゲーム起動時のアレですね。
ひどい、本当にひどい。
セプテントリオンの外見は8体中、7体まで明らかになっている。その他、かなりアレな情報がチラホラ。

正しいOP映像とは、ED後に見てニヤリとできるものを指します。
最近では、『シュタゲ』とかかな。まぁゲルしぃの件はありますが。
とりあえず今作のOP製作者はもう二度と作らないでください。

というよりセプテントリオンの存在自体明らかにしたのが、そもそもの間違いだったかも。
今確認したのですが、前作は敵対存在であるベルの事前情報が何もないのですよね。
OP映像で2体ほど出てきていますが、それがボス的役割であることは最初わからない。

有名漫画家を起用したから、アピールしたかったのでしょうか。
個人的には相当マイナスなことになったと思います。

〇ニックネームなし
え、何で?
戦闘画面での漢字表記は潰れてしまっていて、非常にカッコ悪い。どう考えても、前作からの退化。
そのくせ仲間同士が呼び捨てで呼ぶときは、カタカナ表記。主人公にも設定させてくれよ。ハブりかよ。

大体、縁システム搭載で親密さをアピールするなら、呼称変化はデフォルトだろうに。
変わったのは、イオの(名字)君から(名前)君のみ。足りないよ。

縁ステージ4以上でとか、あるイベントをきっかけにとか、変化させることはそう難しくなかったのでは?
個人的にはずっと名字呼びだったマコトさんに、名前で呼んでもらいたかった。
極めて残念です。

〇タイトル画面の達成感
前作の初期タイトル画面は、主人公一人だけが描写されていました。
それがエンディングを迎える度に、それに関連したキャラクターが増えていくという表現方法だったのです。
「ぼっち?」という疑問が、達成感を味わえるギミックだとわかった瞬間は嬉しかったです。

さて、今作。タイトル画面には、8個に区切られたハートのシンボルが表示されています。
そのパーツはセンターのみが赤く塗られており、他は白色。その時、僕はこう思いました。
「エンディングは7種類で、クリアごとに赤が増えていくのだな」。

クリア後、裏切られました。何も変化ナシ。
どうしてこういう細工を無くしてしまうのだ!
ゲーマー心理をまるで分かっていないです。出直してきてください。


どうやらタイトル画面ではなく、セーブ画面に変化が起こっていたようです。
しかし攻略サイトにも特に記述がされていないんですよね。気付きづらいのは間違いないと思います。
(9月8日訂正)

ゲーム作りについては全くの門外漢でサッパリ分かりませんが、いずれもそう難しいことではなかったと思うのです。
前作できていた部分の純粋な後退ということで、この項目だけは許容しかねます。

by kurohono | 2011-08-13 12:22 | ゲーム


<< 『デビルサバイバー2』をやって...      『デビルサバイバー2』をやって... >>